「起点と基点」健康と笑顔のためのチョコレートを
「スマイリー」人を笑顔にしたい、私の原点
私が自分の地元である⼭⼝県周南市に海⾵診療所を開業してから15年が経ちます。診療所の壁には、自分にとってのシンボルマークである「スマイリー」を掲げてありまして、そのマークのように「周りの人をパッと明るく、笑顔で幸せにすること」をいつも心に診察にあたっています。思い返せば子供の頃から友人たちのニッコリした嬉しそうな顔が自分の喜びの源や行動の指針になり、そして開業の動機や今回のメディカレートの開発にも脈々と繋がっているのだと感じます。
医師となり、先端医療での治療にあたる中で、「病気を未然に防ぐことはできなかったのか…」と浮かぶ疑問への答えを求めている中、統合医療という治療法に出会い、ものすごい衝撃を受けました。自分でも学び、実践していく中で、通常療法(⼿術療法、放射線療法、化学療法)では治療がうまくいかず、統合医療を頼って私のところに相談にこられる患者さんがだんだん増えてきました。「こんなに困っている患者さんがいる。一人でも多くの患者さんを救いたい」と無我夢中で開業した当初、通院してこられる患者さんの中には進行がんの方もおられました。
私の診療所で行っているがん治療では、がん患者の方に特有の体質(=炎症を起こしやすい体質・ミトコンドリア活性が低下している状態)があると考えています。その改善に有効なストレスコントロール指導や運動指導はもちろんなのですが、身体を作る基礎となる⾷事を見直すことが何よりもまず重要だと考えているため、食事療法(ケトン⾷)に重点を置いています。もちろん、日々の食事の重要性はがんの患者さん以外にも同じですので、基本的な食事の考え方は診療に来られた皆さんにお伝えするようにしています。診療所の食事療法では、精製糖質はがん細胞の栄養となるため、お菓⼦やジュースに含まれる砂糖類や、⽩⽶、うどん、パスタ、パンなどの精製された炭⽔化物の摂取を避けてもらうよう指導をします。
食べる幸せ、美味しいという幸せを守るには
しかし患者さんの中にはスイーツが好きな方も多いので、病気療養でつらい思いをしている上に⼤好きなスイーツまで我慢してくださいと指導するのは、「ストレスを溜めないように」と伝えていることに矛盾していますし、生きる上での幸せを奪うことにも繋がりかねないため、⼼苦しさを感じることもありました。
「患者さんにストレスをかけず、笑顔で元気にしてあげたい」が診療所の治療方針ですので、「どこかにがん患者さんでも⾷べることが可能なスイーツがないかな」と探してみたものの、そう都合の良いものは見つかりませんでした。そんなある日、一人のチョコレート好きの患者さんから「先生、チョコレートだけが楽しみなんです。なんとかしてください!」と懇願されたことがきっかけとなり、スイーツの中でもチョコレート、そしてカカオの持つ可能性に気付くことができました。
「神の食べ物」との出会い、そして道は開かれた
カカオは、学名を「Theobroma」(テオブロマ)(ギリシア語で神の(theo)⾷べ物(broma))と⾔い、多くの有用性があるため、古来より王侯貴族の間で珍重されてきた食物なのです。参考までに、カカオには以下のような成分と健康パワーが期待できるとされています。
● カカオポリフェノール
ポリフェノールは、赤ワイン等にも含まれる成分で、美容や健康をサポートすることでお馴染みです。特にチョコレートの原料であるカカオにはポリフェノールが豊富に含まれています。
● カカオプロテイン
難消化性のたんぱく質が含まれる「カカオプロテイン」は、消化されずに腸までとどくことで、体内環境を健やかにサポートしてくれます。
● テオブロミン
ギリシア語で「神様の食べ物」という意味をもつ「テオブロマ」に由来し、ほっと一息つきたいときにオススメの成分です。
「糖質を抑えた低GIチョコレートで、がん患者さんでも食べることができるものを作れば、患者さんを笑顔で幸せにできるのでは…」と考え付いたのです。
さらにカカオやチョコレートについて詳細を調べていくと、「神の⾷べ物」と呼ばれてきたカカオが秘めたパワーに感動すら覚えました。「この素晴らしさを活かせるように原材料や製法にこだわり抜けば、がん患者さんも手軽に食べられるぐらいの存在価値が出せるチョコレートが作れるはずだ。」と確信し、これが「がん患者さんを笑顔にできるチョコレート」という、メディカレート開発のスタート地点となりました。
最初は「チョコレートぐらい、買ってきて溶かせば作れるだろう」という素人考えで、カカオ含有率の⾼い市販のチョコレートや⾎糖値を上げない⽢味料を買ってきて、自分で試作してみたものの、人を幸せにできるような甘く美味しいチョコレートには程遠く、悲しいくらいの失敗の連続でした。患者さんのためのチョコレートを作る上で、「美味しいものであること」は絶対外せない条件でしたので、「餅は餅屋」という言葉に従い、アイデアだけは自分たちできっちりと具体化し、チョコレートの製作はプロの職人であるショコラティエにお願いすることにしました。
メディカレートがメディカレートであるために
そう決めてから10年以上の年月と紆余曲折があって⽣まれたのが、今回リリースする「Medicalate(メディカレート)」です。エクアドル産で最高ランクの評価を受けている香り豊かなオーガニック・カカオ、血糖値を上げずに甘味を出すことのできる純度の⾼い羅漢果、フラクトオリゴ糖など、厳しい目でセレクトを重ねた原材料がMedicalateのベースとなっています。さらに、少量でも⾝体の中で有用性を期待できる健康成分を生活スタイルや目的別に選択してベースのチョコレートに加えることで、第一弾として三種類のメディカレートを完成させることができたのです。
1つめは、ニチモウバイオティクス社の特許取得成分AglyMax®を使い、糖質制限をしている方や糖質が気になる方でも楽しめるように設計された低糖質の「シュガーコントロール」
2つめは、広島大学 二川浩樹教授が開発された、生まれたばかりの無垢な赤ちゃんに多く存在するヒト由来の乳酸菌L8020を使った、健やかな⼝腔内環境をサポートする「デントプロテクト」
3つめは、美容によいとされる成分であることが確認されているニチモウバイオティクス社のImmuBalance®を使った、若々しい美しさをプロデュースする「ビューティーアシスト」
メディカレートを通じて、見えてくる未来、そして見てみたい「未来」
美味しいと感じる幸せ、笑顔で楽しく⾷べることは、生きる喜びとなり、⾝体の状態を良い⽅向に整えていく力になります。そしてその幸せが予防医療を推進するパワーとなり、さらには、すべての⼈の健康で明るい未来や人類全体の幸せに通じると私は考えています。このメディカレートが、そんな未来への道標の一つとなることができればと願っています。